(旧)昔話のかけら(私のネタ帳)写し
移転前のサイトで、「昔話のパーツを抜き出してズラッと並べたら楽しいぞ」「そして何百ものお話でそれをやれば、膨大なデータベースになるのではないか」などと考えて、CMSのブログ機能を使ってそれをやりかけていました。しかし、何百もの、、とはいかず、ほんの50と少しで面倒くさくなって放り出しました。(-_-;)
CMSを使わなくなったとか、全然未完成だとか、まるごと持ってこれない理由はいくつもありますが、せっかくやったのだからその途中までのデータだけでも置いとこうか、ということでこの残骸ページを作りました。
なぜ「(旧)」が付いているかというと、新しい昔話のかけらを作ったからです。今度こそうまくいくんじゃないかと信じて(笑)。
2022.2.19追記 うまくいかず、サイトも閉じました。(T_T)
(旧)昔話のかけら(私のネタ帳です)
現存する昔話の、昔話らしい、印象的な、私の想像をかきたてる色々を集めるネタ帳です。
「いくつか拾って組み合わせれば、なんとなく昔話ふうの物語になりそう」なパーツをたくさん集めたくて、このネタ帳を作りました。
じつは、はじめにこのネタ帳を作った時には、省いてしまうのがもったいないという気持ちが働いて、とりあげなくてもいいようなありふれた詳細まで拾い上げたうえに「あらすじ」まで書き込んでいました。そのおかげで更新作業が大変ですぐに中断しました。しかもありふれて全然面白くなかった。
今回作り直すにあたり、「昔話にはよくあるけど、行動としてはわりと普通かな」っていうのは涙をのんで省きました。
たとえば、「子どもを袋に入れる」というエピソードでも、
・【子どもを捕まえて袋に入れて担いで帰る】 → 容易に考えつくから省く
・【子どもを袋に入れて歌を歌わせ「歌う袋」として見世物にする】 → いかにも堂々たる嘘話っぽくてイイ!ので採用
という具合です。つまり、嘘話感満載のネタ帳を目指します。
それから、「行動としてはわりと普通だけど、昔話のスイッチとしては重要なんじゃないか」と思うものは涙をのんで(?)採用しました。
そして。たくさんのお話なので、似たような、モノだけ入れ替えたような短い筋がたくさん出てくるはずなので、いずれ、それら各々の骨格を「万能パーツ(?)」として抽出してみたいなと思っています。
2015.9.15
出典:子どもに語るイタリアの昔話
- 子どもに語るイタリアの昔話(ISBN978-4-7721-9039-8)
- 剣持弘子(訳・再話)、平田美恵子(再話協力)
- こぐま社
やせたメンドリ
- 春に山へ行く道でキツネに食べられそうになったメンドリが、「夏の間に山で太って秋になったら戻ってくる」と言ってその場を逃れる
ブケッティーノと鬼
- 地面に落としたイチジクが、三日で大木になり実をつける
- 獲物を袋に入れて運ぶ途中で、用足しをしたため、そのすきに獲物に逃げられる
- 自分の留守の間に、妻が獲物を釜茹でにしたと思って茹だっている肉を食べたが、釜で茹だっていたのは自分の妻だった
ネコの家に行った女の子
- 額からロバのしっぽが生えて、死ぬまで取ることができない
- 水の中のガラスの階段
ヤギとコオロギ
- ヤギの耳にコオロギが入り込んで鳴くので、ヤギは我慢できずに降参する
ゆうかんな靴直し
- 幽霊が出る屋敷で一晩過ごせたら、その屋敷をもらえる
三本のカーネーション
- 開けてはいけない部屋の中で、娘達が死の危険にさらされている
- 見知らぬ立派な紳士が家にやってきて、この家の娘を嫁にほしいと言う(この男はじつは悪魔である)
- 悪魔に実家まで担いで運ばせる荷物の中に自分たちが入る、という方法で屋敷から逃げる
はらぺこピエトリン
- 人喰い鬼に、食事を運ぶ代わりに村の子供達を食べないことを約束してもらう
- 鬼に飲み込まれた子どもを、鬼のおなかをハサミで切って助けだす
- 切ったおなかに代わりのものを詰めて縫い合わせておく
- 食べちゃった料理の代わりに動物のフンを入れてごまかす
- 子供部屋で寝ていると思っていた子どもが、子供部屋で鬼に食べられていた
三つのオレンジ
- オレンジの実の中に「ミルクのように白くて、血のように赤い娘」娘が入っている
- 魔女がピンを挿すと美しい娘は鳩になり、王さまがそのピンを抜くと美しい娘にもどる
- 「このような娘と結婚したい」と思い、結婚相手を探す旅に出る
先に怒った者が負け
- 先に怒ったものが賭けに負けるということにして、上の息子と二番目の息子を一週間ずっと昼食抜きにする農場主
- 呼ばれないのに主人の家に昼食を食べに行く末息子
リンゴ娘ニーナ
- さびた鉄の格子戸に脂を塗ってやると、すぐに開いてくれる
- 百年もの間、自分の長い乳房でパン焼きかまどを掃除している女がいる
- 百年もの間、自分の髪の毛を抜いて靴を縫っている靴直しがいる
- 妖精モルガンがクッションを足で押さえている間、王子はタンスの中から出られない
- 小さいときに行方不明になった王子はじつはお屋敷の中に閉じ込められている
- おきさきに可愛がられている召使の娘が妬まれて、うその告げ口をされる
- しかもおきさきがその告げ口を信じて娘に言う「自慢したことは、やらなければいけない」
オオカミとごしきひわ
- オオカミが小鳥を飲み込もうと口を開けていると、小鳥がフンを落として逃げていく
水晶の小箱
- 水晶の箱が割れて、かけらが遠くにいる王子の体に刺さる
- 夜の森の木の上で娘が寝ていると、木の下に大きなライオンが2頭いて、王子の傷を治すには自分たちの太ももの脂が必要だと話をしている
死人の恩返し
- 奴隷商人から買い取った美しい娘は、奴隷商人にさらわれた外国の王女だった
- 男が埋葬してやった死人が、海に突き落とされた男を助けに来る
- ある国では、借金を払えずに死んだ者は、獣の餌にするために放置される
- 助けてくれた死人がやってきて「望みのものは何でもくれるという約束だから、あなたがたの子どもをくれ」と言う
ものいう小鳥
- 娘が「王さまと結婚できたら額に金の星のついた子どもを3人生みたい」と言い、その通りになる
- 王さまの母親が、おきさきの産んだ子どもをカゴに入れて川に流してしまう
- 川に流された子どもが3人とも同じ人に拾われる
- ものいう小鳥は、普段は美しい歌を歌っているが、王さまの結婚式では今までの出来事を何もかも話す
出典:カナリア王子―イタリアのむかしばなし (福音館文庫 昔話)
- カナリア王子―イタリアのむかしばなし (福音館文庫 昔話) (ISBN978-4-8340-2388-6)
- イタロ・カルヴィーノ(再話)、安藤美紀夫(訳)
- 福音館書店
カナリア王子
- ページをめくると人が鳥になったり鳥が人になったりする本
- 王子の傷を治す唯一の方法を主人公が偶然知る
とりごやの中の王子さま
- 糸玉をどんどん転がして、糸が終わりになったところが目的地
- 王子が妖精に捕らわれて地下に閉じ込められている
- 金持ちにしてもらう代わりに娘を置いていく
- 絶対に開けてはいけない部屋がある
太陽のむすめ
- 王さまの娘が、太陽の娘を生む
- かまどやたきぎに命令し、燃えるかまどの中へ入って焼けたパイを持って出てくる
- 煮える油の中へ自分の指を入れると、指が魚になってフライになる
金のたまごをうむカニ
- 拾ってきたカニが金の卵を生む
- カニのこうらを食べたものは王になり、足を食べたものは毎朝枕の下にお金が見つかる
- 人間がロバになる草と、ロバが人間になる草
- 鳩を飛ばして、鳩が頭の上にとまった人を王にする
ナシといっしょに売られた子
- 三人の女が互いに髪の毛をむしりあい、その髪の毛でかまどの掃除をしている
- 王さまに納めるナシが足りないので、幼い娘をカゴの底に入れてかさ増しをする
サルの宮殿
- 王国の人々がみんな悪い魔法で猿に変えられている
- 双子の王子、どちらが兄か弟かわからない
リオンブルーノ
- 金持ちにしてもらう代わりに、これからうまれる息子が13歳になったら悪魔に引き渡さなくてはならない
- 願いがなんでも叶うルビーの指輪
- あけるたびにお金が出てくる財布
- 風より先を走れるブーツ
- 姿が見えなくなるマント
- 泥棒たちの分け前の仲裁をするふりをして、全部自分のものにする
出典:イタリアの昔話―トスカーナ地方 (世界民間文芸叢書)
- イタリアの昔話―トスカーナ地方 (世界民間文芸叢書) (ISBN4-8382-9027-6)
- 剣持弘子(編訳)
- 三弥井書店
おんどりと狐と狼
雄鶏ニコデーモ
おばあさんのめんどり
サルチッチャ母さん
プッチェットと帽子
教会を広げたがったモンティエーリの人たち
モンティエーリの人たちとポレンタの話
ロバになった修道士
三人のロンバルディア人
クロッケ
- 死体をどこかへ持っていってくれと頼まれる
占い師マルキーノ
ポプラの木
- 三人兄弟が世の中へ出て行って、一番怖い思いをしたものがポプラ(父の遺産)を手に入れる
勇敢なフランチェスキーノ
美しい娘
トロットリーナと狼
最後の一段
- オオカミが入ってこれないように家中の穴をふさいだのに、ドアは開けっ放し
ブゲッティーノと鬼
魔法の人形
- 毎晩おむつの中に金貨のウンチをする人形
- 人形が王子のお尻に噛み付いてとれない
金の子牛
三つのオレンジ または ミルクのように白く血のように赤い娘
美しいテレジーナと七人の盗賊
- 指輪をはめると、死んでしまう(まるで眠っているようである)
- 死体があまりに美しいので、土に埋めたくないと思う
- 指輪をはずすと生き返る
- お后が召使いに、娘を森で殺して心臓を持って帰って来いと命令する
バイッレと死神
- 死神のところにある自分の灯明に油を注いで寿命を伸ばす
- 鍵穴から入ってきた死神をビンに閉じ込める
ものいうオウム
- 王子の嫁を階段の下に塗り込める
フランチェスキーナ
蛙嫁
- 父親が三人の息子に、ボールを投げた先に娘がいたらその娘を嫁にしろという
アラビアの王女
- 山羊の皮に子どもを入れて縫いこむと、鷲がそれを山羊だと思って山の上に運んでいく
- 空を飛べる服
- 空飛ぶじゅうたん
- たたくと兵隊が出てくる太鼓
- 水浴びをしている娘の服を隠す
地下の世界
- 金のリンゴのなる木
- 水晶でできた御殿
- 窓から長い髪の毛を垂らして、外の人を引き上げる
- 魔法使いが枕元の膀胱をつかむと、切り落とされた首が元通りにくっつく
- ぜんぶ銀でできた御殿
- 魔法使いが大事にしまっている卵を、魔法使いの額で割ると魔法使いは死ぬ
- 金でできた御殿
- 結婚相手だという印に、自分の金の編み毛の片方と金の靴の片方を持たせる
- 鷲の背に乗り、鷲に肉をやりながら飛んでいく(あと2切れというところで肉が足りなくなって、自分のふくらはぎを切り取る)
- 籠と綱で、穴の奥におろしたり引き上げたりする
- 二人の兄は、先に上がってきた美しい娘を横取りするために、弟を引き上げる途中で綱を切ってしまう
出典:はなさかじい (日本の昔話 1)
- はなさかじい (日本の昔話 1) (ISBN4-8340-1324-3)
- おざわとしお(再話)、赤羽末吉(画)
- 福音館書店
花咲かじい
- 川上から白い小さな犬が香箱に入って流れてくる
- 枯れ木に花が咲く
干支のおこり
一寸法師
- ドングリの実くらいの小さな子どもを授かる
- 宝のさいづち(一寸法師の頭を叩くと一寸法師が普通の大きさになる)
夢見小僧
- 死んだ人が生き返る針
- ありえない夢を見て、しゃべらないでいたら、本当になった
- おだててもすかしても夢をしゃべらない小僧に腹を立てて、和尚が小僧を川に流す
- 宝物と夢をとりかえようと持ちかけられる
夢買い長者
- 買った夢の通りのことが起こる
- お金を出して他人が見た夢を買う
鼻高扇
- あおぐと鼻が伸びたり縮んだりする扇
- 鼻が物干し竿くらいに伸びる
へこきじい
- おならの音が美しい音楽のようで、まったく臭くない
絵すがた女房
- 美しい娘に、一晩泊めてくださいと頼まれる
- 一人で田んぼで働いていると寂しくなって、すぐに嫁のいる家に帰ってきてしまう
- 殿様が人の嫁を自分の嫁にしてしまう
きもだめし娘
- 「三国一の婿どのを、もとむ」という立て札
- 「白装束に髪を振り乱し、棺桶から赤ん坊を取り出して食べる」ふりをする娘